工匠からのお便り
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松戸市、市川市、宮大工が手掛ける注文住宅・古民家再生の工匠、広報担当の黒河内です。
皆様こんにちは。
今回は加工場の様子をご紹介します。
加工場では寺院の惣門改築工事で使われる柱の加工をしています。
加工している木材はとても大きく、
住宅で使用する木材の4倍くらいはあります。
今回はホゾ穴を掘っているところを撮らせていただきました。
木材を組み合わせて接合する時に、凸部分と凹部分を作ります。
ほぞ穴は、その際の凹部分の事です。
凸部分の事を「ほぞ」といいます。
⇧墨付けで木材に印をつけたところを掘っていきます。
⇧鑿で掘り線を刻んでいきます。
⇧電動ドリルで荒堀りをしていきます。
⇧ルータを使って溝をつけていきます。
⇧鑿を玄翁で叩いて穴を掘って仕上げていきます。
電動の工具がない時代はすべて手道具で行っていた作業ですが
今、手道具のみで行うと
時間もかかりその分工事費用も掛かってしまいます。
そこで、電動の道具も組み合わせて使うことで
能率よく作業できるように工夫されています。
今回加工している木材はとても大きく、
電動の工具を使っていても手刻みをするのは大変だそうです。
大工さんはこの大きなホゾ穴を掘った次の日は
筋肉痛になるとおっしゃってました。
近年、住宅は機械で木材をすべて加工する『プレカット』が主流となっています。
手刻みで住宅を建てる人が少なくなったとともに
手刻みのできる大工も少なくなりました。
工匠は、時代がどんなに変わっても、古くから伝わる伝統技術を守り続けています。
私も広報として、大工さんたちの素晴らしい技術を伝えられる文章を書き続けていきます。