工匠からのお便り
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工匠の小林です。
今回、由緒ある神宮で改修工事および渡り廊下増設工事を担当させて頂いております。
神宮とは、神社名に付される称号のひとつで、皇室の祖先や天皇をお祀りするなど、
皇室と縁の深い神社を指します。
日本には24社ほどありますが、なかなか仕事で携わる機会が少ないため身にしまる思いです。
まず、第一期工事として既存渡り廊下の生かし取り解体を行いました。
この工事では生かし取りのため、各部材全てが再利用致します。
つまり、復元するため慎重に壊さなければなりません。
それに、元の位置に元の材を戻すため誰が見てもわかるようにしてなければなりません。
そのため、手板を書き、木札を作り番付をふっていきます。
なぜそこまで慎重にやらなければならないのかと言うと、復元するのが来年以降になるからです。
何も考えず壊してしまうと、材料自体も使えなくなる可能性や手間や時間もかかります。
社寺建築では、この生かし取りというのがポイントになる1つです。
第二期工事として、渡り廊下増設工事を行いました。
こちらは、新築工事になるため墨付け刻みを行い増設しました。
この渡り廊下は、細かい納まりが色々あるので施工する際には細心の注意をしました。
第三期、四期に工事をする建物とを結ぶため仮で納める必要がありました。
今まで経験した中でも、大規模な工事になるためよく納まりや段取りを考えて進めております。
既存取り合い、生かし取り、仮設、新築が織り混ざる複雑な工事になりますが、
竣工まで気を抜かず精進して参りたいと思います。
ここ最近、暑くなったり寒くなったりの変わった気温ですが皆さんも体調にお気を付けてお過ごし下さい。