工匠からのお便り
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松戸市、市川市、宮大工が手掛ける注文住宅・古民家再生の工匠、広報担当です。
みなさまのお家、または職場などに「神棚」ってありますか?
新築の際に作るという方も多いかもしれません。
また、リノベーションの時などに改めて新調する方も多いかもしれません。
今は、デザインやサイズ、たくさんの種類の神棚が販売されています。自分のお家に合ったサイズやデザインのものを選ばれていいと思います。
大切なのは、毎日水を替え、清潔にし、信仰することです。
とはいえ、目線よりも高い位置に壁から垂直に板が出ている神棚の構造は、素人がDIYするには少し抵抗があります。神棚には、お神札を初め沢山の神具が並びます。平行も取れずにガタついてしまうようでは、神様にも失礼ですし物理的に危険です。
新築、リノベーションの際に設置までしてもらえるよう、前もって計画しておくとよいです。オリジナルでぴったりのサイズの神棚を作ってもらうこともできるかもしれません。
もちろん仕上がりもプロに任せた方が綺麗で安全です。
後から、業者さんに神棚設置だけをお願いするのは、色々とありますよ。
また、神棚設置は請け負わないという施工業者もあります。
新築、リノベーションなどの際は確認を。
工匠の事務所にも神棚があり、毎日スタッフの安全を見守ってくださっています。
神棚の設置場所には、方角や家族の普段の動線。避けるべき場所など色々と考えることがあります。
そして、家族が集まる明るい場所が良いとされながらも、神の頭上に人が歩くようなことがあってはならないともあります。
家の一階や、ビル内の会社、中段階のテナントなどは上の階に人が通るので難しい。
そこでこの雲板(幕板)という飾り板があります。
「雲の上には天しかありません。」ということを示し、神様の聖域を守ります。
文字で「雲」「天」「空」などを書いて、天井に貼るという方法もあります。文字を形どった立体的な彫刻などを天井に貼るなど様々です。
文字を用いる時は、神棚の真上に神様からみて正しく読める向きで貼ります。
神棚に飾るものとしてしめ縄があります。
神社に参拝に行くと大きなものを見ることができます。
形の種類もいくつかあるのですが、
一般的に浸透している「大根注連縄」は左右の太さが異なります。綯い始めが太く、綯い終わりが細くなります。多くの場合は神棚に向かって右側が太い方、左側が細い方という方向に飾ります。
右方が上位、左方が下位とされていることや、「入船」といって、お客様、金運、幸運を呼び込むという意味も持っています。
しかし、出雲大社の注連縄は反対向きになっており、古くから、一般の神社神道と逆の習わしがあったそうです。つまり、左方が上位、右方が下位という事です。
また、関西の一部では出雲大社と同じ向きに飾るところがあり、「出船」といって、色んな所へ出向き、稼ぐというスタイルを尊重しているそうです。
注連縄は神の聖域を守ると共に、色々な思いや願いが込められているのですね。
参拝へ行った際は、立派な注連縄にも注目してみようと思いました。
昔ながらの神棚、高価なもの、またモダンなデザインのもの暮らしに一番似合う神棚を選び、それに合った神具をそろえましょう。
基本的に、お神札の並べる順番は、
横に並べる時:真ん中に「神宮大麻(じんぐうたいま)」『天照皇大神宮』
向かって右に「氏神神社」。
向かって左に「崇敬神社」。
とお祀りしてください。
重ねる場合は、上から「神宮大麻」「氏神神社」「崇敬神社」の順です。
その他、榊、酒、米、塩、水をお供えすします。そのための神具が必要です。そして、神鏡を真ん中に置きます。
8畳ほどのお部屋に最も一般的なサイズとして、
幅 :3尺6寸5分(約110㎝)
奥行:1尺2寸(約36㎝)
厚み:1寸(約3㎝)
というものがあります。この数字、見覚えありませんか?
幅 :365日
奥行:12ヵ月
厚み:1日
と、語呂合わせの寸法になっており、日々を大切に丁寧に生きるという思いがあったりするのです。
一般的と言ってもこのサイズ、大きいですよね。
大きすぎず、小さすぎず、毎日手入れが行き届くものを選びましょう。
松戸市、市川市で社寺建築を請け負っている工匠では、新築、リフォーム、古民家再生の時に、神棚の設置施工も致します。どうぞ、ご相談ください。
雲板や持ち送り(棚受け)付など、しっかりとした取り付けをさせていただきます。
毎日、一緒にいる時間が意外と少ない家族を時に案じ、そばにいられなくても応援したい時、
心を鎮め手を合わせることができる。
そんな神棚が家の中にあるのはとても落ち着く事かもしれません。